国連職員は、専門分野の知識やスキル、外国語を駆使し、紛争終結、人権擁護、貧困緩和、気候変動、経済問題など、さまざまな問題解決に対応する方々です。
今回は、日本国内のみならず世界の問題を解決する国連職員に関して説明します。
国連職員の仕事
国連職員は、仕事の内容によって大きく3つに分類されます。
(1) 専門職以上の職員
○ 専門の知識や経験を生かし、国際機関の中枢として世界を舞台に活躍する職員
(2) 技術専門職員
○ フィールドの専門家 特定の技術を持った専門家 技術的な指導・助言を行うプロジェクトベースでの短期雇用が多いのが特徴です。
(3) 一般職員
○ 専門職員の下で一般事務や秘書、運転などの業務を担当する。
ちなみに、ほとんどの場合現地採用で国外での勤務はありません。
どんな所で働くのか?
勤務先として、国連本体および下部機関、専門機関で働く人々の事です。
* 国連本体…本部ニューヨークおよびジュネーブ、ウィーン、ナイロビでの事務局勤務など
* 下部機関…国連総会によって設立された機関。UNICEF(国連児童基金)、UNHCR(国連高等難民弁務官事務所)、WFP(世界食糧計画)など
* 門機関…ILO(国際労働機関)、UNESCO(国連教育科学文化機関)、WHO(世界保健機関)など
国連職員になるには?
国連では「即戦力」を求めています。
企業などで実務経験を積み、専門分野を確立してから国連に転職、挑戦する人が多く、若い人、特に未経験の方々は、転職する事は中々難しいです。
しかし、若手・未経験の方でも国連職員になるシステム・方法はあります。
1. 空席公告に応募
各機関では、職員の退職や転出、業務の新設により新たに人を採用する必要ができると、募集の通知を出しています。その際に、空席ポジションををチェックし、直接応募するのが、ひとつの方法です。
2. 国連職員採用競争試験
国連主催の若手職員登用試験に受け、合格後すると国連事務局での勤務する事が出来ます。
3. JPO/AE試験
外務省が、国際貢献の一環として、若い日本人を2年間国際機関に派遣する制度です。
語学審査と面接で選考の受け、派遣職員として登録する事が出来ます。
ちなみに、派遣期間終了後正規職員に採用される可能性もあります。
4. その他
国連ボランティアや、機関によって実施されているインターンシッププログラム等を経て、正規職員を目指すこともできます。
国連職員になるために必要な条件とは?
* 語学力…英語またはフランス語で仕事ができることが最低条件
* 学位…修士号以上(大学院修了)が望ましい
* 専門性…「国連で働きたい」ではなく「国連で○○をしたい、自分は○○の分野で貢献できる」という専門分野を持つことが重要
国連職員の給与は?
国連機構内の大多数の機関は、勤務条件や給与などの面で共通の制度に加入しているため、基本的な処遇はほぼ同じです。
■給与内訳…基本給+地域調整給+各種手当
実は国連職員はポジションごとにグレード(P1~P5,D1~D2,ASG,USG)とステップ(I~XIII)が決まっています。
その組み合わせにより基本給が決定される仕組みとなっています。
P2ステップIの場合、2017年9月現在では年俸net(いわゆる手取り)で46,026米ドルです。
*地域調整給とは?
世界のどこで勤務しても大体同様の生活が送れるようにするため、勤務地の物価水準に応じて定められる手当の事です。
物価の高い都市になるほど高額が支給されます。
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